読書『アキラとあきら』

閑話休題。ちょっと、旅行の話はさておき、先ほど1冊の小説を読み終えたばかりなので、軽く感想でも書かせていただきます。

書店のポップ(ドラマ化の宣伝)にあった、向井理さんと斉藤工さんに一目ぼれしたのが理由です。それしかないです^^;
購入してから、半沢直樹シリーズの作者であることを知りました(遅)。

話の内容は、まったく両極の境遇にあった青年ふたりが、いつしか同じ銀行でバンカーとして肩を並べて働くようになり、その後、一方はある企業の社長、一方は銀行マンとして過酷な運命に立ち向かう… ビジネスとヒューマニズムが融合したような、青春ストーリーです。

解説文も含めると700ページあまりありまして、内容もなかなか濃ゆく薄っぺらいわたしの脳みそでは理解しがたいところもあるのですが、作者・池井戸さんの手腕と申しましょうか、話の運び方がうまいのです。表現も比較的わかりやすく書かれていて、経営や銀行のことを知らなくても、すいすい読めます。

登場している人物像についても、想像でもはっきり脳裏に浮かんでくるくらい、丁寧な描写です。

個人的には、片方のあきら『階堂彬』側のストーリーが面白かったです。背景に家柄や親族関係のしがらみがあって、それに悠然と向き合う姿勢が、ポップの向井さんを目にしていなくても、イケメンの香りが漂ってきそうだったから。…ええ、邪ですよヨコシマ。

叔父さんたちを冷静沈着に言いくるめたり、どんな過酷な状況でも凛とした姿勢を崩さない。絶対モテ要素ですよね。キャスティング、斉藤さんでも面白かったんじゃないかなぁ。イメージ的に。

結果的に誰も不幸になっていない。おすすめです。