映画鑑賞『ボヘミアン・ラプソディ』

完全に、ハマっています。QUEENに。

きっかけは、某Youtuberがしきりにこの映画をお勧めされている動画を観たこと。ただ、最初の頃はQUEEN自体をあまり知らなく、出演している俳優さんも好みじゃないしなぁ、と特に観たいと思わなかったんです。

ちょっとしたブームになっているとネット上で知り、曲を聴いてみたところから、胸に何か引っかかるようになりました。

というか、曲カッコいいし歌声も素敵だし、いやそういえば耳にしたことのある曲いっぱいあるよね、えっ、もう30年も前なの?  ヤバくない? みたいな。

映画を観る前から色々と下調べをしたのは今回が初めてかもしれません。最終的な原動力となったのは、旦那が先に観賞してきて、ある程度のあらすじを教えてくれたこと、そして、フレディ マーキュリーという人物とその声に魅せられたことでした。

わたしの意見に反論や批判があるかもしれないけど、とにかく素直な感想を書きます。ネタバレ含みますので注意をしてください。


まず実際に観に行っての感想は、一言でいうなら、「喪失感」。この気持ちが半端なく強かった。最後のLIVE AIDの映像を、「ああ、フレディはもう居ないんだ」と、感動とともに寂しさが募って静かな涙が出ました。

ただ、この映画はフレディ主体で話は進みますが、内容は4人の足跡なんですね。

出会い、躍進、軋轢、そして再集結。

場面ひとつひとつ、キャストの演技力の高さも相俟って、テンポよく印象的な流れです。とくに序盤は、何もないところからメンバー一丸となってどんどん突き進んでいく様が、QUEENの代表曲もふんだんに盛り込まれている効果もあり、観ていてとても気持ちよく高揚感に包まれました。

2時間もの尺なのに、中だるみを感じることはありません。QUEENの20年以上ある歴史の、たくさんの出来事や事件?のうちのほんの一握りと思えば、逆に、物足りない心持ちがします。

そんななか、フレディの私生活にも触れていますが、でも、どうにもシックリこないのは、当然なのですが、そこに彼自身の主観がないからなのです。
メンバーや、フレディの周辺から見た彼の姿を投影しているためか、人間性が偏って映し出されているのではないかと。

破天荒で、ワガママ、寂しがりやさん。突拍子もないけど才能に溢れている。孤独。危うさ。 その側面は伝わりましたが、内面にあるものが見えなくて。過去動画を観ていたときには、優しい面、愛嬌のある面、強さやセクシーさも感じられたのですが。

いや、もしかすると、わたしが観た動画でのフレディこそ、彼の一面にすぎなくて、本当のところは本人にしかわからないのかも知れません。そういうミステリアスなところも彼の魅力というか。

まあ、彼自身も他人にどう思われようが関係ないねって思ってるかも。

でももうちょっと、彼の可愛らしいところも組み込んで欲しかったなあ。気難しくて手ぇ焼くけど憎めないなぁコヤツは、みたいな。そうしたら、メアリーの「あなたは愛されている」の台詞がすとんと胸に落ちるのに。

…気付けばフレディ様の話ばかりになってしまいましたが、4人それぞれの個性や感性、技術を駆使して曲を作り上げていく姿は、時に笑いも誘いながら、観ているこっちも参加している気持ちになったり、とにもかくにも、語りだしたらキリがないくらい、後から想いが溢れてきて、その度に、彼ら4人が輝いている瞬間はもう目の当たりにできないんだ、という歯がゆさに苛まれるのです。

最後の20分間ほどあるLIVE AID映像を観るだけでも、価値があります。フレディーの孤独やコンプレックス、メンバー同士のイザコザも肥やしにして、いや寧ろそれは小さな問題のように、つまるところ、これこそ“俺たちQUEEN=観衆=家族”すべてが伝説なんだと、メンバーにとっても特別なステージだったのではないかと思うのです。
それを忠実に再現した20分間は、もう圧巻です。何万人もの魂の集結。鳥肌が立ちました。

最後に、ロジャーを筆頭にQUEENメンバーは本当にポールのこと嫌いだったんだなぁってw 少なくともフレディは出自やセクシャルマイノリティで悩む者どうし、気を赦していたのだと思いますが。演出的にね、本当にヤな奴にしか見えなかったので…^^;

また、宗教に関することは勉強不足なので、触れていません。あしからずです。