映画鑑賞『ヒメアノ~ル』

まず、『世界から猫が消えたなら』の上映開始前の映画予告編にて、狂気じみた森田剛くんを観てみたいという興味本位から、軽く原作を1~2巻ほど覗き見し、たまたま運悪く?常人ではなく生まれ育った“森田正一”というキャラクターがどのように描かれるのだろうか知りたくなったのが、切っ掛けです。

いやぁ… 衝撃的でした。多少はボカすのかと思っていたので、殺人シーンがリアルすぎて引きました。森田君の何ともいえない表情と不自然な言動がさらに不気味さを加速させてましたね。

原作の方では、殺すことによって快楽を得る殺人鬼として描かれていましたが、映画ではその面ともう1つ“やられる前にやる”というサバイバル要素が垣間見えました。ただ、無計画にコトを為している反面、誰でもいいってワケでもないアンバランスさ、マジで恐怖ですよね。もう、彼と出会う人出会う人みんな無事でいてくれ、って祈りながら… だって、どこでどうターゲットにされるか解らないもの。

殆どが衝動的で緻密さに欠けるために、どんどん追い詰められていく様子は、胸が締め付けられる思いでした。歯止めが効かない状況で、最後はどのように食い止めるか。漫画だと、目的(ユカを殺して犯すこと)に達するどころか見失って頓挫して途方に暮れてしまったところで捕まるワケですが、映画だとちょっと強引でしたね。

私的には、あのラストでも違和感はなかったのですが、凄惨なイジメ経験など色々な要素が絡んでおかしくなったんだという経緯と、原作の“物心ついたときからフツーじゃなかった、どうしようもなかった”事実という、似ているようで全然違う解釈になってしまうので、評は割れるんじゃないかなぁと思います。

その点は少しだけ回想シーンで触れていて、クラスみんなの前で自慰行為を強いられていたことを“覚えていなかった”、そのきっかけを作った岡田に対して恨んでなかったので、やはりイジメはきっかけの一部でしかなかったのかもしれません。

少し、自分のことを書きます。

わたしは、親からも何度か、そして前のダンナからしょっちゅう「死ね」という言葉を聞かされておりました。
この言葉、単に「アホ」「バカ」ど同様の意味で言ったとしても、けっして言ってはいけません。なかには洗脳されて素直に死んでしまう人もいます。わたしの場合も、それに近い状態か、逆に「オマエが死ね」と強い殺意を抱いてしまったこともありました。

何気ない暴言が、殺人犯を生み出してしまう危険性を孕んでいること、フツーじゃ考えられないかもしれないけれど、でも、100%理性が勝つとは言い切れませんよね。

そうそう、話はガラリと変わって、ヒロインの佐津川愛美ちゃん超カワイイねぇ☆ 体当たり濡れ場に感動しました。そこまでやっちゃうの、凄い! いやそれにしても女の子ってしたたかなのねぇ… でも何となく理解できてしまったり。

敢えて、ムロさんと濱田君には触れません。正直、森田剛くんの印象が強すぎたので^^; もう1回観たいかもです。