まるで、壮大なスケールのプロモーションビデオを観ているかのようでした。
これまでアニメ映画といえば、映像美であったり、キャラクター設定を重視しがちだったのですが、『君の名は。』は、まさに稀代のエンターテインメント総括作品としてわたしの脳裏に深く刻みこまれました。
衝撃、しかないです。
一番は、RADWIMPSとのコラボレーションが絶妙であったこと。もともと彼らの奏でる音、野田洋次郎くんが生み出す世界観が好きで、だけれども『君の名は。』の音楽を担当するという話を知ったときは、どちらか(映像か音楽か)の印象に偏ってしまうかもしくは相殺されちゃうか…っていう不安も感じていました。
まぁ、実際に観てみるとそんな不安どこへやらという感じで、最初の彗星が飛んでる映像で感動してその後の歌で胸が掴まれて…もうどっぷり浸かっちゃいましたけど。
細かくあげればキリがないのでそういうのは端折ります。物語において男と女が入れ替わるという設定は数多くあれど、この映画はちょっと仕掛けがありまして、それに気付いた瞬間が本当の“始まり”です。
わたしはその重大なシーンから最後まで、涙が溢れて仕方なくて。でもどうしようもない絶望から一転、“強い思い”が運命を動かすんです。
そして、なんだか野田君の歌声すらも物語を動かしてるかのような感覚に陥ります。
こんな奇跡が… 実際に起こせたらいいのに。現実は絶対に無理だけど(だからこそ命は尊いんですけどね)。
まだ観ていない人は是非観るべし。損はしません。