原作はComicoというWEB漫画に掲載されている、足立梨花ちゃんが主演の映画です。テーマはイジメと、最初は主人公からクラスメイトへのリベンジかなと思ったのですが、単にやり返すのではなくその場に存在するすべての人たち(演者も鑑賞者も含めて)に、イジメに対する“問題提起”をすることじゃないかと思いました。
だから、ラストで主人公が放ったセリフの後にタイトルコールが出るんですけど、ここからが始まりって意味に捉えられる気がします。
映画のタイトルにある悪魔って、主人公やかつて被害者だった詩乃ちゃんだけを示しているのではないのでしょうね。
主人公は強いです。
もともと自分自身をしっかり持っていて、人間関係においても程々の距離を保つ生き方をしてきた彼女だから、本当に辛い思いをして時には悔し涙を流しながらも、孤独に耐えてメゲずに戦えたのかなぁ。
(もちろん、お母さんや中学時代の親友たちの存在も大きかったでしょうけれど)
やられっぱなしではなく、ちょくちょく抗っていたり、真っ直ぐに相手を見据える姿勢がとても印象的でした。
あと、こういうテーマにはそれぞれの家庭環境も重点的に描かれたりするもの、という認識があったのですが、詩乃ちゃんのお母さんとの関係がチラリと出る以外は、まったくもって見えてこなかったのも印象的でした。
最後、ちょっと不完全燃焼感が否めなかったのですけれどね。でも、なんだか一筋の光がスーッと差し込んできたかのような感覚になりました。
原作をチラッと読んでみましたが、漫画の方ではかなり複雑なSTORYのようですね。これを1本の映画にするのは、2時間では足りないでしょう。いつか、ドラマ化するのかしら。色々と難しいかもしれないけれど。
わたしは好きな映画です。