「アンフェアなのは誰か?」
…ほとんどの人が当てはまる気がしますが。そもそも、まったく1ミリも狂いなく生涯のほとんどを公正に生きる人間て世の中にいるんかな? 自分の信念・価値観=公正というとらえ方をするなら、まったく自分を曲げない人を「フェア」と表現するのは間違いじゃないかもしれないけれど。
ほら、冒頭でも「世の中には、フェアなことなんて何もない」というセリフがありますしね。
ただなぜ今更アンフェアなのか。Amazonプライムビデオを開いていた時に、拳銃かまえてる篠原涼子さんの姿をたまたま目にしたのと、同時に
「アレッ、そういえば、結局犯人は誰だったんだっけ」
とフッと疑問がわいてでた、それだけです。
(連続ドラマで放映されていた当時は、原作の本を一冊、さらりと読んだだけで、それ以後はまったく触れないでいたんですね。興味がなかったわけではなく、自分がゆっくりテレビを観れる環境になかったからです。)
…話が反れました。
そうして、改めて動画を観る前に、なんとネタバレ記事を読んでしまって、失敗したなぁ…と首を垂れることになったわけですが、再びアレッ? と。
佐藤和夫が生きてるな。
…で、安藤が… 驚愕な事実。
違和感の元になる部分を調べてみると、わたしが読んだ小説は『殺してもいい命』で、ドラマ版のどこにもそのシナリオが反映されていないことが解りました。ドラマ第1~3話くらいの『推理小説』は原作も絡んでいるようですが、その後がオリジナルとのこと。だからこう… 雪平夏見というキャラクターがアンバランスに感じたのですね。
もっとオッサンに近いキャラと思ってたので…
それはそうと、まぁ、可愛さ余って憎さ百倍って言葉もあるけれど、このドラマの黒幕はその逆で、憎悪のなかに愛情が芽生えるという極めて難しい心情だと思うのです。雪平が正義感ガチガチの、自分の手で悪を裁いてやる! みたいな性格だったらまだよかったかもしれませんが。
何故途中で思いとどまれなかったのか、不思議で仕方なかったんですけれど、歯止めが利かなくなったというよりは、愛する雪平の手で殺されたかったから、なんですかね? それはそれでとても残酷な手口ですよね…。
そう、それこそ、雪平が正義感ガチガチの性格だったら、よかったのですけど。…いや、それだったら愛さ…ないよなきっと^^;
出演している俳優さんみんな個性豊かでそれぞれ怪しすぎて、ネタバレってなければ、毎回どきどきゾクゾクしながら観ることができたんでしょう。そこは自分自身でとても残念でしたけど、胸に沁みるドラマでした。なんだかんだと、人が死にすぎるのも気になるっちゃ気になるけどね。