開始から数分、アッと言う間に吹き飛ばされて仲間とはぐれ、結果ひとり火星に取り残され意識を取り戻し…諸々あってそのヘルメットを外すまで、主人公がマッド・デイモンさんだとは気付かなかったかなめです。
絶望感と焦燥感が積み重なった心臓に悪い展開ではないかという想像とは少しズレて、全体的に“ご都合主義”っぽい内容になっておりました。なんていうんだろう… いいとこどり?
主人公マークが前向きな男であることに関しては、問題ないと思いますが、NASAレベルではなく他国も巻き込んでのプロジェクトに発展しているわりには、関わっている人たちが二つ返事で物事を決定していったり、そんな簡単に部外者を信じていいの? とか、そこでどうして中国が? とか、コアな部分が見えてこなくて、もやもやしたものが残りました。
また、例えば退路の断たれた宇宙の果てにただ一人置き去りにされ、次の援助が来るのが数年後、そして仲間を助けるために今一度進路を逆戻りし、火星へ再び辿り着くのが数百日後… 想像しただけでも長い長い日数なのだけれど、宇宙飛行士たち誰一人として悲壮感がないように見受けられるのは、それだけ厳しい訓練を掻い潜ってきた猛者であるゆえんなのでしょうか…。
映像に関しては違和感がまったくありませんでした。でもそれは、わたし自身が宇宙やNASAがどういうところで、どんな規模のものを現実稼働しているか等未知の領域なので、スクリーンで目の当たりにした世界を信じるより他ないからとも言えます。
だからどこか夢見心地な部分もありました。あんな美味しそうなジャガイモが火星で作られるなんて!
宇宙空間にいるかのような、アニメを鑑賞しているかのような、ふわふわした感覚でしたけれども、船長とマークがガッチリと抱き合うシーンは泣けました。映画館でなければガッツポーズしてたかも。ROOKIESでのイッチーばりの「っしゃあっ!」って(古い)。
本当は最悪なパターンも予想していたのですが、やはりそうはならなかったですね。あまり深く追究せずに観るのが一番かなぁ。
そうそう、公式サイトで遊んでみました。
いや、誰もわたしがこの数カ月で太ったとかそんな事実知りませんし別に知りたくないでしょうけども。