dTV鑑賞:女優『安藤サクラ』と『かぞくのくに』

先々週、体調を崩して休んでいた折、少し楽になってきたところで、動画鑑賞をしていました。『ゆとりですがなにか』の安藤サクラさんの演技に魅了されて、『100円の恋』、そして『かぞくのくに』を鑑賞。いくつか賞を受賞しているだけあって、存在感が半端なかったです。わたしの中の好きな女優さんダントツ1位になりました(しょぼい人間のランキングなんで影響力ゼロですけど)。

彼女のすごさは役になりきるというより、もうその役そのものの人格・魂になってしまうところ、じゃないかなぁと。『100円の恋』では、ぶよぶよの体がボクシングでトレーニングを重ねるごとに引き締まっていって、オープニングとエンディングでは同一人物とは思えない変貌をとげています。
プロテストや試合での気迫に鳥肌が立ちました。…まぁ、試合相手も凄かったですけどね。強すぎて引きました。殺人マシーンかと思った。演技とはいえ、サクラちゃん、よく逃げずに戦えたなぁと称賛しました。
「勝ちたかった」と泣きじゃくる姿は、女の子でしたけどネ。

色気もあり、時折魅せる女性らしい仕草、見るからにふてぶてしい態度、男顔負けの精悍で凛々しい言動など、自然にそれが画面に映し出される彼女の存在感に、これからも目が離せません。

さて、『かぞくのくに』に関しましては。
重たいテーマなので、どう書こうか… 結構難しいです。1回観ただけでは理解しにくいところもあったので、2回観ました。

過去の話ではなく、現在進行形なんですよね。全体的に多くを語らない内容なのですが(役者のセリフもそれほど多くない)、“語らない”部分に色んな思いが詰まっているとそう感じました。
ソンホの両親や叔父、旧友たちも感情を抑え気味な中、唯一、サクラちゃんの役・リエはストレートに表します。そして、一度だけ、ソンホ本人も声を荒げるシーンが。

それでも、世間の日常に溶け込んで、この家族の叫びは… 周囲には届かないのでしょう。それはこのテーマのみならず、どんな状況にあっても同じなんですけども(家族の事情は周囲にはわからない)。

終始、ソンホ役の井浦新さんの表情が絶妙で、印象に残りました。